この記事では、GODOXのTT350を実際に購入して使ってみた感想を紹介しています。

・コンパクトなTT350が気になるけどどうなの?
・実際の使い勝手はどう?
・他のGODOXのストロボとの違いは?
…こんな悩みを解決できる記事になっています!
結論:ストロボを気軽に持ち運びたい人におすすめ!
- 小さい!軽い!
- TTL付きで撮影が快適!
- やや発光量不足?
- ネジ式ロックが残念
- ハイスピードシンクロがクリップオンで使える
- ミラーレスカメラでAF補助光が発光しない
- ラジオスレーブでマスター(親機)にできるが使いにくい
TT350はとてもコンパクトで軽いので、ストロボを持ち運ぶ機会が多い人やサイズの小さいカメラを使っている人にはベストな選択になります。
一方で、発光量はGN(ガイドナンバー)38と他のGODOXのストロボ(GN60)に比べてやや小さかったり、カメラの取り付け方法がネジロック式だったり、液晶画面が小さかったりと、上位機種であるTT685Ⅱよりスペック的に劣る部分はあるので、自分の用途に合ったストロボを選びましょう!


TT350を実際に使ってみた感想
それでは、TT350を実際に購入して使ってみた感想を紹介していきます。
まとめるとこんな感じです。
結論:ストロボを気軽に持ち運びたい人におすすめ!
- 小さい!軽い!
- TTL付きで撮影が快適!
- やや発光量不足?
- ネジ式ロックが残念
- ハイスピードシンクロがクリップオンで使える
- ミラーレスカメラでAF補助光が発光しない
- ラジオスレーブでマスター(親機)にできるが使いにくい
小さい!軽い!
TT350の大きな特長が、小さくて軽くて持ち運びがしやすいこと!
一般的なクリップオンストロボは単三電池4本必要ですが、TT350は単三電池2本で使えます!


電池込みでも257gという軽さです。


一般的なクリップオンストロボ(例えばTT600)の約半分で、iPhoneよりも軽いです!




大きさも一般的なストロボと比べるとかなり小さいので、気軽に持ち運べます。
\他のストロボとの大きさ比較!/


\iPhoneとの大きさ比較!/


大きさだけでなく厚みも薄いので、かばんの中でもかさばりません。
\厚みの比較 [TT350/TT600]/







サイズの小さいカメラを使っている人には、大きさのバランスがよく特におすすめできます^^
TTL付きで撮影が快適!
これだけコンパクトですが、TTL(Through The Lens=自動調光機能)がしっかり使えます。
TTLがついていないマニュアル発光のみのストロボって、光量の調整が面倒だし難しいんですよね。
ストロボをマニュアル発光させるためには、『絞り/シャッタースピード/ISO感度の三角関係』を理解して、マニュアルモードで撮影できるくらいの基本的なカメラの知識が必要になります。
マニュアル発光で撮影する場合、ストロボの上質な光で明るさを補ってあげるため、カメラ側の設定を暗く写るようにします。
※使用するストロボは違いますが、マニュアル発光の撮影方法はこちらの記事で紹介しています。
\TTLなしの場合の撮影の様子/




特に、ミラーレスカメラの場合、背面液晶やEVF(電子ビューファインダー)で撮影することになるので、視野が暗いと撮影しにくいし、オートフォーカスの精度も落ちるため、撮影にかなりストレスを感じます。
一方で、TTL機能がある場合はカメラとストロボが連動するため、背面液晶やEVFにストロボ発光後の明るさを予測して表示してくれるため、視野が明るいまま撮影できるのでかなりストレスフリーになります。
\TTLありの場合の撮影の様子/







TTLがついていれば、メインのストロボとしてしっかり活躍してくれます。
やや発光量不足?
軽量、コンパクトで単三電池も2本で使える分、TT350の発光量はGN(ガイドナンバー)36と他のGODOXのストロボのラインナップGN60より控えめです。
GN36の発光量の実力を見るため、カメラの設定をF8、シャッタースピード1/60に固定して、焦点距離70mmのレンズ、TT350をフル発光で天井バウンスして、ISO感度を変えたときの写真の明るさを比較しました。
我が家は一般的な賃貸なので、天井の高さは一般的な家と同じと考えてください。
\GN38の発光量ってどれくらい?/
ISO 感度 | 発光なし | フル発光 |
---|---|---|
ISO 400 | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
ISO 200 | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
ISO 100 | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
絞りやシャッタースピードにもよりますが、例えばISO感度200以下とかで室内で撮りまくりたいという人には、やや発光量が足りないかなぁといった感じです。
ちなみに上記の検証はフル発光の結果なので、電池の減りが早くて撮影枚数が少なくなったり、リサイクルタイムが長くなったりといった悪影響も考えられます。
一方で、絞り値をもっと小さく設定したり、ISO感度をそこまで下げなくてもいいなら、十分に活躍できるスペックと言えます。



コンパクトさをとるか?発光量をとるか?自分の用途に合わせて選びましょう!
ネジ式ロックが残念
TT350は、カメラの取付方式として『ネジ式ロック方式』を採用していますが、上位機種のTT685Ⅱで採用されている『クイックリリースロック方式』のほうが圧倒的に使いやすいです。
ネジ式ロックの場合、カメラに取り付ける際にネジをくるくる回す必要があります。
ネジ式は、取付けに時間がかかるし、使っていくとネジ部分が壊れやすかったりするんですよね。
\脱着が面倒なネジ式ロック(TT350)/


一方、クイックリリースロックなら、ロックボタンを押しながら約120°回すだけで脱着が可能です。
これがとっても便利で、一度使ったら戻れなくなるレベル。
\脱着楽々なクイックリリースロック(TT685Ⅱ)/


まぁ、TT350は軽量でコンパクトな分、仕方がないかなぁと。
クイックリリースロックを使いたいなら、上位機種のTT685Ⅱを選びましょう!
※TT685Ⅱのレビュー記事はこちら。



クイックリリースロック、ホントに楽です!脱着の手間が圧倒的に減ります。一度使ったら戻れないやつです。
ハイスピードシンクロがオンカメラで使える
TT350は、オンカメラでもハイスピードシンクロ(HSS)がしっかり使えます。
※同じような価格帯のGODOXのTT600は、HSSが使えるものの「XProのようなフラッシュトリガーを介さないと使えない」という制限があります。
HSSが使えないと、シャッタースピードが速くなる(例えば1/250秒以上とか)と、こんな感じで黒い影が写り込んでしまうんです。
\HSSなし、シャッタースピード1/500s/


室内で子供を撮影使用となると、動き回る子供を撮るためにシャッタースピードを速くする場面は結構あるわけで、かなり使用を限定されていました。。
一方で、クリップオンでも制限なくHSSが使えるTT350なら問題解決!
黒い影が写り込むこともなく、シャッター速度をしっかり速くできます。
\HSSあり、シャッタースピード1/500s/


ミラーレスカメラでAFが補助光が発光しない
TT350にはAF補助光が付いているのですが、GODOXのストロボ全般の謎仕様で、ミラーレスカメラではAF補助光が発光しません。。
ミラーレスカメラがメインのこの時代、ちょっと残念な仕様ですね。


設定をいろいろいじってみたり、ググってみたりしましたがどうしても発光せず。。



TT350にはAF補助光を期待しないようにしましょう!
ラジオスレーブでマスター(親機)にできる、が使いにくい
軽量でコンパクトなTT350ですが、なんとラジオスレーブでマスター(親機)にすることができます。
要するに、多灯ライティングのときに親機として他のGODOXのストロボの発光量を調整できちゃうのです。
TT350をマスターにして、GODOXのストロボTT685ⅡとTT600を違う発光量で同時に光らせた様子が下の写真です。
それぞれ発光量を変えて設定しているので、右側のストロボのほうが発光量が大きいのがわかります。


液晶が小さいので設定を変更しにくい
マスターにできますが、液晶が小さいのではっきり言って他のストロボの設定はしにくいです。
ボタンの長押しなどをフル活用して設定していきます。


参考までに、上位機種であるTT685Ⅱの操作画面を紹介します。
\TT685Ⅱの操作画面の例/


マスターとしては、液晶画面の大きいTT685ⅡやフラッシュトリガーのXpro-Sが設定しやすくおすすめです!




結論:ストロボを気軽に持ち運びたい人におすすめの一本!


TT350は、ボディが小さく厚みもうすくて軽いので、ストロボをひんぱんに持ち運ぶ機会のある人にはベストな選択となります!
また、サイズの小さなカメラとも相性がよく、ストロボとカメラのアンバランス感なく使えます。
一方で、発光量はGN38とやや小さめなので、室内でカメラの設定によらず低感度で撮影したい人には、ややスペックが物足りないかもしれません。
以下に、他のGODOXのストロボのラインナップをまとめるので、自分の用途に合ったストロボを選びましょう!
他のGODOXのストロボとの比較!
最後に、他のGODOXのストロボのスペックの違いを下記にまとめました!
GODOXのクリップオンストロボを一覧比較!
無線の設定など細かなスペックは載せていませんが、大雑把に各製品の立ち位置はつかめるはず。
ぜひ参考にしてみてくださいー^^
\GODOXのクリップオンストロボ一覧/
製品名 | 参考 価格 | 発光量 (GN) | バッテリー | TTL | フル発光 回数 | リサイクルタイム (フル発光) |
---|---|---|---|---|---|---|
TT350![]() ![]() | 11000 円 | 36 | 単三 2本 | ○ | 210 回 | 0.1〜2.2 秒 |
V350![]() ![]() | 20000 円 | 36 | 専用 充電池 | ○ | 回 | 500秒 | 0.1〜1.7
TT600![]() ![]() | 8000 円 | 60 | 単三 4本 | 230 回 | 0.1〜2.6 秒 | |
TT685![]() ![]() | 14000 円 | 60 | 単三 4本 | ○ | 230 回 | 0.1〜2.0 秒 |
TT685Ⅱ![]() ![]() | 18000 円 | 60 | 単三 4本 | ○ | 230 回 | 0.1〜2.6 秒 |
V850Ⅱ![]() ![]() | 18000 円 | 60 | 専用 充電池 | 回 | 650秒 | 0.1〜1.5|
V860Ⅱ![]() ![]() | 23100 円 | 60 | 専用 充電池 | ○ | 回 | 650秒 | 0.1〜1.5
V860Ⅲ![]() ![]() | 29000 円 | 60 | 専用 充電池 | ○ | 回 | 480秒 | 0.1〜1.5
V1![]() ![]() | 33000 円 | 7.6 Ws | 専用 充電池 | ○ | 回 | 480秒 | 0.1〜1.5
\GODOXのクリップオンストロボ一覧/
製品名 | 参考 価格 | 発光量 (GN) | バッテリー | TTL | フル発光 回数 | リサイクルタイム (フル発光) |
---|---|---|---|---|---|---|
TT350![]() ![]() | 11000 円 | 36 | 単三 2本 | ○ | 210 回 | 0.1〜2.2 秒 |
V350![]() ![]() | 20000 円 | 36 | 専用 充電池 | ○ | 500 回 | 0.1〜1.7 秒 |
TT600![]() ![]() | 8000 円 | 60 | 単三 4本 | 230 回 | 0.1〜2.6 秒 | |
TT685![]() ![]() | 14000 円 | 60 | 単三 4本 | ○ | 230 回 | 0.1〜2.0 秒 |
TT685Ⅱ![]() ![]() | 18000 円 | 60 | 単三 4本 | ○ | 230 回 | 0.1〜2.6 秒 |
V850Ⅱ![]() ![]() | 18000 円 | 60 | 専用 充電池 | 650 回 | 0.1〜1.5 秒 | |
V860Ⅱ![]() ![]() | 23100 円 | 60 | 専用 充電池 | ○ | 650 回 | 0.1〜1.5 秒 |
V860Ⅲ![]() ![]() | 30350 円 | 60 | 専用 充電池 | ○ | 480 回 | 0.1〜1.5 秒 |
V1![]() ![]() | 33000 円 | 7.6 Ws | 専用 充電池 | ○ | 480 回 | 0.1〜1.5 秒 |
V860Ⅱ、V860Ⅲ、V1の違い



一覧表を見たけど、V860Ⅱ、V860Ⅲ、V1ってスペック上はほとんど一緒じゃん。。どう選んだらいいの?
…という人に向けて、上記の違いをざっと紹介していきます。
特徴 | V860Ⅱ![]() ![]() | V860Ⅲ![]() ![]() | V1![]() ![]() |
---|---|---|---|
参考価格 | 23100円 | 30350円 | 34650円 |
重量 | 540g | 546g | 555g |
発光量 | GN60 | 76Ws GN≒60 | 76Ws GN≒60 |
TTL,HSS | |||
焦点距離 | 20−200mm | 20−200mm | 20-105mm |
水平回転 | 0〜360° | 0〜330° | 0〜330° |
垂直回転 | -7〜90° | -7〜120° | -7〜120° |
モデリング ライト | 2W, 5300K | 前面2W, 3300K | 発光部|
ロック方式 | ネジ式 | リリース | クイックリリース | クイック
リチウムイオン 電池 | 11.1V 2000mAh | 7.2V 2600mAh | 7.2V 2600mAh |
リサイクル タイム | <1.5s | <1.5s | <1.5s |
発光回数 | <650回 | <480回 | <480回 |
モード切替 スイッチ | |||
アクセサリー 装着 | |||
その他 | ー | ー | 円形発光部 高級ケース |
ざっと特徴を並べましたが、以下の基準で選んであげるといい選択ができますよ^^
安価で大容量バッテリーが欲しい:V860Ⅱ


前面にモデリングライトが欲しい:V860Ⅲ


発光部にモデリングライトが欲しい、アクセサリーをよく使う:V1




GODOX製のフラッシュトリガー『XPro』や『X2T』を同時に使うと圧倒的に利便性が上がります。
オフカメラで発光できたり、複数台のストロボをまとめて簡単に設定できたり、とかなりおすすめです。
両方購入して実際に使いましたが、多灯ライティングの機会が多い人やプロカメラマンはXPro、オフカメラのストロボ発光がしたいアマチュアカメラマンにはX2Tがおすすめです!!








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これまでに各メーカーのクリップオンストロボ一覧をまとめています。
\これまでにまとめたストロボメーカー!/
各メーカー別ストロボ一覧
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\これまでに執筆したレビュー記事!/
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