私事ですが、2021年のフォトマスター検定において、無事に『1級』に一発合格できましたー!!
この記事では、僕自身がフォトマスター検定1級に一発合格するまでに行った勉強方法や、受験の一通りの流れをまとめて紹介します!
・フォトマスター検定ってなに?
・どうやって受験したらいいの?
・合格するための効率的な勉強方法は?
…といった疑問を解決できる記事になっています。
ぶっちゃけると、転職で有利になったり、なにかの役に立つ資格では全くありませんが(笑)、勉強の過程でカメラや写真の知識を格段に身につくし、カメラや写真のことをよく理解して情報発信しているという信頼につながるので、気になる方は受験してみることをおすすめしますよ!
フォトマスター検定について
フォトマスター検定とは?
フォトマスター検定とは、公益財団法人国際文化カレッジ内にあるフォトマスター検定事務局が主催する民間資格で、2004年から実施されていて、累計10万人以上の人が受験しているのです。
フォトマスター検定は、カメラメーカーやカメラアクセサリーメーカー、カメラ雑誌、印刷会社など25の企業や編集部が協賛しており、また、民間資格ながら文部科学省の後援となっていて、格式と信頼性ある資格なのです。
格式はありますが、転職などで有利になったりするような資格ではなく、あくまで民間資格になります。。
フォトマスター検定の階級と受験資格は?
フォトマスター検定の試験は、写真とカメラに関する全般的な実用知識や撮影技法について、階級に応じた難易度による問題を出題しています。
フォトマスター検定の階級は、3級、2級、準1級、1級、EX(エキスパート)の5階級があり、それぞれ以下のようなレベル分けがされています。
階級 | 難易度 |
---|---|
3級 | 基本的な知識と 技法を試す |
2級 | 一般的〜中程度の知識と 技法を試す |
準1級 | 上級程度の知識と 技法を試す |
1級 | 高度な知識と 技法を試す |
EX | “写真の達人”としての 認定コース |
階級 | 難易度 | レベル |
---|---|---|
3級 | 基本的な知識と 技法を試す | 写真を趣味として 楽しむ |
2級 | 一般的〜中程度の知識と 技法を試す | より写真の知識を深め 楽しむ |
準1級 | 上級程度の知識と 技法を試す | 趣味を極めて 大きく差をつける |
1級 | 高度な知識と 技法を試す | 写真教室の 指導者を目指す |
EX | “写真の達人”としての 認定コース | 高度な実用知識を前提に 作品創作力や写真活動実績で評価 |
3〜1級は、特に受験資格はなく誰でも受験することが可能で、どの階級もマークシート方式の試験になります。
また、3級から受験しなければならないなどのルールはなく、僕のようにいきなり1級から受験することも可能です!
ただし、EX(エキスパート)だけは1級合格者に受験資格が限定され、試験内容も『写真活動経歴+作品提出+小論文(作文)による総合判定』と、格段に難しくなっています。
フォトマスター検定を受験するには?
フォトマスター検定は、毎年11月中旬開催と年一回しか受験のチャンスがありません。
また、毎年8月1日〜9月中旬に受験申し込み期間が設けられており、この期間の申し込みを逃すと受験できないので注意が必要です。
フォトマスター検定受験には受験料が必要で、それぞれの階級で受験料が異なります。
階級 | 受験料 |
---|---|
3級 | 4500円 |
2級 | 5700円 |
準1級 | 6800円 |
1級 | 7600円 |
EX | 10000円 |
階級 | 受験料 |
---|---|
3級 | 4500円 |
2級 | 5700円 |
準1級 | 6800円 |
1級 | 7600円 |
EX | 10000円 |
フォトマスター検定は、年一回と受験のチャンスが少ないため、隣接する別の階級を同時に受験するダブル受験が可能です。
確実に合格したい人は、ダブル受験を上手に活用しましょう!
フォトマスター検定合格までの流れ
大まかなスケジュール
まずは、フォトマスター検定受験のおおまかなスケジュールを紹介します。
指定の受験会場で受験します。試験はマークシート形式です。
試験問題は持ち帰れるので、自分の回答を問題用紙に記録して、数日後の試験解答速報発表時に答え合わせしましょう!一足先に合否がわかりますよ〜。
解答用紙に記録した自分の回答と照らし合わせてみましょう!
合格のボーダーは正答率7割程度です。
フォトマスター検定公式HPで合格者の受験番号一覧が発表されます!
受験番号一覧から自分の受験番号を探すという、高校や大学受験のときのドキドキする懐かしい雰囲気を味わえます。
合格者には正式な合格通知と、フォトマスター検定合格の証である『フォトマスター認定カード』が送付されてきます。
受験時の様子
僕は、栃木県の受験会場である『栃木県青年会館』(栃木県宇都宮市)で受験しました。
受験会場は、小さめのセミナーが開かれるような小さな会議室でした。
1級と2級が同時刻同会場で実施され、受験者は合わせて約20〜30名程度といったところでしょうか?
受験番号によりあらかじめ座席は決まっており、試験官の指示に従い、決められた座席に着席します。
試験会場内はスマホなどの通信機器の使用は禁止されており、試験時間までの間は持参した参考書を読む人がいたり、目を閉じて精神統一をする人がいたり、会場の外でリラックスする人がいたりと、それぞれが試験開始の時間を待つ、と行った感じ。
試験開始前の会場内は独特の緊張感に包まれていました。。
高校や大学の受験を思い出して懐かしかった。
デスクに置いていいものは、筆記用具に時計機能のみの時計のみ。
僕の受験した会場はしっかり見やすい位置に時計を置いてくれていましたが、心配な人はスマホ以外に時計を持参するといいでしょう!
時間になると、問題と試験用紙が配られます。その後、試験官の指示に従って、いよいよ試験開始です。
試験問題は多いので、落ち着きつつ冷静にマークシートに記入していきます。
試験問題は持ち帰れるので、自分の回答を記録しておきましょう!
数日後の試験解答速報で答え合わせができます。
早く終わった人は途中退室することも可能です。
まぁ試験問題も多いし、僕が受験した会場でも一人も途中退室した人はいませんでしたね。
試験官の試験終了の合図で試験は終了です。回答用紙が回収され、そのままの流れで解散、試験終了です。
試験終了後の大きく時間が取られることもないので、試験後すぐに予定を入れても大丈夫かと思います。
効率的な勉強方法
ここからは、実際に僕がフォトマスター検定1級合格までにした勉強方法を紹介していきます。
以下の勉強方法で、合格ボーダーラインである正答率7割のところ、8割ちょっとの正答率が取れたので、ぜひ参考にしてみてくださいね^^
勉強方法1:過去問を解いて関連用語を覚える
まず、絶対にやるべきなのは過去問を解いてみて、試験の難易度や傾向を把握すると共に、わからなかった問題で出てきた関連用語を覚えていきましょう!
僕は、フォト検から出ている公式テキストを購入して勉強しました。
ただし、新しいものを買おうと思うと、送料がかかったり、支払いが振り込みのみでクレジットカードが使えなかったりとやや面倒です。
おすすめは、メルカリで状態のいい公式テキストを購入すること!
合格して使い終わったら同じくメルカリで売ってしまえば、テキスト代はほとんどかからずに済ませることもできます。
Amazonで日本カメラ社から出版されている一年分の問題解説集が購入できるので、こちらでもいいかもしれません。
※フォト検の公式テキストの方は、過去二年分の問題が収録されているので、公式のほうがお得感があります。
受験する級を優先的に解く
まずは、受験する階級の過去問を解いていきましょう。
はじめから合格ラインの7割取れる人は素晴らしいですが、僕も含めてですが、正答率が低い人がほとんどのはず。
上記で紹介した問題集には丁寧な解説が付いているので、間違えた問題を中心に知識と理解を深めていきましょう!
せめて過去問は答えを見ずに答えられる状態にまで仕上げます。
ちなみに、僕は過去2年分の問題を3回は解いて勉強しました。
過去問と似たような出題も多いので、類似問題の取りこぼしはもったいないですよー。
隣接階級の問題も解く
一回でもいいので、隣接階級の過去問も解いておくことを強くおすすめします!
僕は1級を受験しましたが、試験前日になにげなく解いた準1級の過去問と全く同じ問題が何問か出題されたからです。
恐らく、問題を作る側も新しい問題を作るのはしんどいので、隣接階級の問題を使い回すこともあるのでしょう。
より合格率を上げるためにも、一度は隣接階級の問題に目を通しておきましょう!
勉強方法2:『体系的に学ぶデジタルカメラの仕組み』を読む
2年分の過去問をしっかり解きつつ、『体系的に学ぶデジタルカメラの仕組み』という本を読んでおきましょう!
フォトマスター検定に出そうなカメラや写真の知識が凝縮された良書で、試験のためじゃなく、幅広い知識を簡単に学ぶことができます!
僕のおすすめは、スマホなどで読める電子版をAmazon(Kindle)で購入することです。
電子版なら優秀なハイライト機能が利用でき、特に理解が浅い部分にハイライトをすることで、自分の苦手な部分だけを重点的に学習することができます。
フォトマスター検定を受験する目的は、写真やカメラの知識を深めることだと思うので、本書はそんなあなたにピッタリ!
かなりマニアックな知識も多いですが、あなたのカメラや写真に関する知識がレベルアップすること間違いなし^^
勉強方法3:自分の知らない知識を見かけたら調べて覚える
フォトマスター検定の勉強中は、写真やカメラの新しい知識にアンテナを立てておきましょう!
日頃見ているネット記事や本などで、写真やカメラに関する自分の知らない知識があれば、積極的に深く調べて覚えるようにしましょう!
そうすることで知識がより広く、深くなります。
受験勉強のためだけじゃなく、日頃からググる癖をつけると、どんどん知識が増えていくのでオススメです^^
フォトマスター検定1級に合格した感想
勉強の過程でたくさん知識が身についた!
『合格したからどうにかなった』というよりも、合格するために必死で勉強したおかげで、よりカメラや写真に詳しくなったのが大きな収穫でした。
ある程度撮影に対する知識はありましたが、理解が浅かったレンズの収差やセンサーの仕組みなど、ちょこっとカメラをやっている人では触れない知識を習得できたので、ちょっとしたカメラヲタクになれた気分です。笑
特に試験の直前はみっちり勉強しましたが、高校や大学の受験勉強より気持ち的にしんどくなかったので、あらためて自分はカメラや写真が好きなんだなぁと再認識することもできましたね。
『試験』というイベントがなければ、ここまで貪欲に知識を吸収しようという気持ちにはなれなかったと思います。
「精神と時の部屋」的に効率よく学べました。
情報発信の信頼度が上がった
僕自身はのんびりと当ブログを運営していますが、やはり情報発信する身からすると、カメラや写真の知識が浅いと情報の質も落ちるし、信頼度も落ちると思います。
けど、しっかりフォトマスター検定1級まで取っておけば、『カメラや写真について理解した上で情報発信してますよ』と言えるし、より発信する情報に対する信頼度が増しますよね。
だから、ブログやSNSで有益な情報発信をし続けるためにも、フォトマスター検定1級は取っておきたかったのです。
合格しても写真は上手くならない
はっきり言いますが、フォトマスター検定に合格しても写真はうまくなりません。
もう一度いいます。フォトマスター検定に合格しても写真はうまくなりません。
結局、フォトマスター検定試験で試されるのは、写真に関する知識であって技術ではありません。
いくら知識だけを身につけても、頭でっかちになるだけで、うんちくだけを並べる痛い人になってしまうこともあります。
ただし、フォトマスター検定に合格できるだけの知識を身につければ、基本的な構図であったり、カメラの設定であったり、レンズに関する知識であったり、上手な写真を撮るための土台は整うので、全く意味がないというわけではありません!!
むしろ、整った写真を撮影するために必須な知識は効率よく学べます!
1級は実用的ではない知識が多い
勉強していて思いましたが、1級の出題範囲はマニアック過ぎて実用的ではない知識が多すぎます。
これから下火になるであろうフィルムカメラや、カメラに関する記念日や世界的なイベント、歴史的な著名人など、とにかく日頃の撮影では絶対使わない知識に関する出題が多いです。
私は、情報発信者としての箔をつけるために1級合格を目指しましたが、日頃の撮影や真に必要な知識を学びたいなら、2〜準1級を持っておけば十分でしょう。
最後に
今回は、フォトマスター検定について、僕自身が1級合格した経験をもとにいろいろ紹介してきました。
フォトマスター検定合格におすすめの勉強方法は、
- 過去問を解く、答えを見ずに答えられるように
- 隣接階級の過去問を解く
- 『体系的に学ぶデジタルカメラの仕組み』を読む
- 自分の知らない知識を見かけたら調べて覚える
…という感じでした。
これさえやれば、合格率はかなり上がります。
フォトマスター検定に合格しても、写真が上手になるわけではありませんが、写真を撮るために必要な知識の土台が身につくことは間違いなし!
写真をもっともっと楽しむためにもフォトマスター検定をうまく利用して、写真の知識を効率的に身に着けよう!
写真に対するモチベーションアップにもいいよ^^