この記事では、Amazonベーシックの円偏光(CPL)フィルターを購入して実際に使ってみた感想を紹介しています。

Amazonベーシックの円偏光フィルターの使い心地は?
格安だけどちゃんと使えるの?
こんな悩みを解決できる記事になっています。
結論ですが、細かいところを気にしなければ円偏光(CPL)フィルターとしての機能はしっかり果たしてくれる、十分コスパのいいフィルターでしたよ!!
梱包の様子から製品の作り、実際に使って画質劣化への影響を確認しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね^^
CPLフィルターとは?
PLフィルターとは、Polarized Light(偏光)フィルターの略で、偏光膜を利用したレンズフィルターのことを言います。
PLフィルターには以下のような効果があります。
- 色彩コントラスト効果
- 反射除去効果
- 表面保護効果
詳しくはこちらの記事にまとめているので、参考にしてみてください。
Amazonベーシック以外のメーカーのPLフィルターもまとめてあるので、ぜひ比較してみてください!


Amazonベーシック円偏光(CPL)フィルターのスペック
AmazonベーシックのCPLフィルターのスペック一覧を下記にまとめました。
上記に紹介した比較記事を見てもらえばわかりますが、決してスペックが高いとは言えません。
しかし、とにかく価格が安いので、「細かいことは気にしないけど、とにかく安くPLフィルターを使いたい!!」という人にはいい選択だと思います。


今回は、そんな格安のPLフィルターであるAmazonベーシックの円偏光フィルターを購入したので、実際に使用してみた感想をレビューします。
比較として、ハイグレード品に位置するUrthというメーカーのPLフィルターと比較しているので、PLフィルターを選ぶ参考にしてくださいね^^
Amazonベーシック 円偏光(CPL)レンズフィルターの開封の様子
それでは、Amazonベーシック 円偏光(CPL)レンズフィルターをレビューしていきます。
梱包の様子
まずは、梱包の様子です。
製品は、こんな感じのダンボール製の箱の中に入っています。


「値段の割にしっかりしているなぁ」、が第一印象です。
製品の様子


箱を開けるとこんな感じ。
箱もしっかりしているので、よくある中国製のヤバイやつよりは全然OK!しっかりしています。
さすがのAmazonブランドです。
箱の中には、プラスチック製のケースに入ったCPLフィルターが入っています。


プラスチックケースの質は普通です。
よく見ると、はじめからプラスチック表面には小キズがたくさん見られますが、気にしなければ問題なし。
そもそも携帯すればケースにキズくらい普通につくしね。


プラスチックケースはこんな感じで開きます。
中の緩衝材は別に柔らかくなかったり、フタのかみ合わせが微妙に悪かったりしますが、携帯していて開いてしまうような感じではないし、壊れて使えなくなるようなことはないので、『お値段以上』だと思います^^
このクオリティの製品を1000円前後で販売できるのは、はっきり言って素晴らしいです。


フィルター側面はこんな感じの刻印があります。まぁ普通ですね。
口コミでは、「ところどころに塗装のハゲが見られた」なんてのがありましたが、僕が買ったものにはそんなのありませんでしたよー。
実際に使ってみた感想
レンズに装着した様子
今回購入したのは、82mm径のフィルターです。
僕がメインで使っているレンズSigma 24-70mm F2.8 DG DN Artにつけてみます。


実際にレンズを付けてみるとこんな感じ。
↓AmazonベーシックのCPLフィルター装着


一般的なレンズ保護フィルターと比較すると、かなり黒く見えるのがわかると思います。
↓通常のレンズ保護フィルター装着


付けてみて、「あ、これは枠が厚いな」というのが正直な第一印象です。
かなり格安なPLフィルターだけあって、フィルターの枠はなかなか厚いです。
値段が5倍くらい違うハイグレードなUrth製のCPLフィルターと並べると、厚みの違いがわかりますね。
↓左:Amazonベーシック 右:Urth







この厚みの違いが画質に劣化にも多少影響するので、後述しますね。
偏光効果について
AmazonベーシックのCPLフィルターを装着して、タブレット表面で反射する光の変化を見てみました。
どれも現像なしの撮って出しで、PLフィルターのリングをくるくる回していろいろな偏光具合で撮影しています。
フィルターなし![]() ![]() | フィルターあり①![]() ![]() |
フィルターあり②![]() ![]() | フィルターあり③![]() ![]() |
フィルターあり④![]() ![]() | フィルターあり⑤![]() ![]() |
リングをくるくる回すことで、画面上の反射がなくなったり、各エッジ部分の反射がなくなったり、いろいろな偏光具合で撮影できているのがわかると思います。
このように、格安のPLフィルターと言っても、リングの回し具合によってしっかり自分の思い通りの偏光を作り出すことができ、かなり撮影の幅を広げることができますよ^^



この価格でしっかり偏光効果が得られるのはすごいです!
普通に使えてしまいます^^
画質への影響について
続いては、画質への影響について見ていきます。
減光
前述の偏光効果を紹介した写真でもわかるように、CPLフィルターを装着することでしっかり減光(写真全体が暗くなる)が見られます。
↓左:フィルターなし、右:あり




フィルターなしのISO200とフィルターありのISO400がほぼ同じ明るさだったことから、減光は約1段分といったところ。
CPLフィルターを付けることで1〜2段分の減光が見られるのは仕方がないことなので、AmazonベーシックのCPLフィルターは十分優秀であると言えます。



減光約1段分は、ハイグレードのUrthのフィルターも同じだったので、十分優秀ですね^^


周辺光量落ち・ケラれ
レンズにPLフィルターを装着して、真っ白な壁を撮影してみました。
※違いが分かりやすいように、レンズの広角側(24mm)で撮影しています。
↓左:フィルターなし、右:Amazonフィルターあり




フィルターなしでもなかなかの周辺光量落ちが見られますが、ケラレはないものの、AmazonベーシックのCPLフィルターを装着すると周辺光量落ちが悪化しているのがわかります。
また、全体的により暗くなり、色味もやや黄色みがかった変化をしているのがわかります。
ちなみに、ハイグレードなUrthのCPLフィルターとの比較は下の通り。
↓左:フィルターなし、右:Urthのフィルターあり




UrthのCPLフィルターなら、周辺光量落ちの悪化やケラレ(四隅の異物の映り込み)はほぼ見られていません。
さすが、ハイグレードなフィルターは薄枠設計で差が見られる部分でした。
ハイグレード品であるUrthのCPLフィルターと比較すると、Amazonベーシックの周辺光量落ちがやや大きく、画質の劣化が見られる結果となりました。



多少の周辺光量落ちはあっても、十分使えるレベルですね^^
コスパがすばらしい!!
表面反射
続いては、フィルター表面の反射について、格安のAmazonベーシックのフィルターと比較してみました。
↓左:Urth、右:Amazon


右のAmazonベーシックのフィルターは、かなり光の反射が強く下の文字が読みにくい程ですが、左のUrthのフィルターは、反射が少ないことがわかります。
また、反射光の色味が違うことから、実際に撮れる写真の色味も違ってきます。
ちなみに、カタログ上の表面反射率はUrthが0.1%、Amazonベーシックは非公開(おそらく数%以上)であり、しっかりとカタログ上のスペックを再現する結果となっています。



やっぱりハイグレード品は、高価な分しっかり安定感のある仕上がりになっているね^^
いいところ
いいところ1:格安だけどしっかり使える
前述の通り、わずかに周辺光量落ちが見られるものの、偏光効果はしっかりあるので十分PLフィルターとして使うことができます。
画質劣化も許容範囲なので、この価格でしっかりとした偏光効果が得られるのは大きなメリットです。
いいところ2:作りがしっかりしている
価格はとっても安価ですが、作りもしっかりしています。
前述の通り、梱包も問題なし、携帯ケースも問題なし、もちろんPLフィルター自体の品質も問題ありませんでした。
この価格でこれだけしっかりした製品を販売できるAmazon様はすばらしいと思いました!


いまいちなところ
いまいちなところ1:取り外しにくい
PLフィルターなんてつけっ放しにするものでもないので取り外しが必要ですが、ネジ山にしっかり噛み込んでしまうことがあり、外しにくいです。
一度ですが、本当にしっかり噛み込んでしまって、「このままずっと外せないんじゃないか。。」と思うことがありました。。
外そうと思って回しても、上部の可動部分が回ってしまい、下部のネジ部分がなかなか回らないんですよね。。
あまりきつく締めすぎないのがポイントかと。ネジ山の具合に関しては、個体差もありそうです。
↓上半分が可動部分で、下半分がねじ山になっている


取り外しを重視したい人は、K&F Conceptからマグネットで脱着できるフィルターのラインナップがあります。
写りは検証していないのでわかりませんが、コンセプトはとってもおもしろいなぁと思いました。


いまいちなところ2:やや画質が劣化する
画質の劣化検証でも紹介しましたが、装着することでわずかに周辺光量落ちが見られ、また、やや黄色みがかった色味に変化します。
普段から現像しない人には気になる部分ですが、変化はわずかなのであまり問題にならないレベルかと思います。
現像する人ならまったく問題なしですね。
↓左:フィルターなし、右:Amazonフィルターあり




他のメーカーのCPLフィルターについては、こちらの記事でまとめて比較しています。ご参考にどうぞ!


最後に
今回の記事では、AmazonベーシックのCPL(偏光)レンズフィルターを実際に購入して使ってみた感想を紹介しました!
使って感じたいいところといまいちなところを下記にまとめますが、格安だけどしっかり使えるので、『買い』のPLフィルターで、おすすめできます!
たとえ失敗したとしても、そこまで痛くない値段だしね^^



CPLフィルターがあると撮れる写真の幅が広がるので、さらに写真が楽しくなるよー^^

